整形外科の肘の病気・けが
以下は、整形外科でよく見られる主な肘の疾患の一覧と概要です。
🔹 主な肘関節疾患一覧(整形外科)
疾患名 | 概要 |
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上腕骨外側上顆炎(テニス肘) | 手関節背屈筋群の過使用による外側上顆部の疼痛。中年女性に多く、握力低下や手の使用で痛みが増悪。 |
上腕骨内側上顆炎(ゴルフ肘) | 手関節屈筋群の過使用による内側上顆部の疼痛。野球やゴルフなど繰り返しの動作が原因。 |
肘部管症候群 | 尺骨神経の絞扼性障害。小指・環指のしびれ、筋萎縮、握力低下。肘の屈曲や外反変形がリスク因子。 |
変形性肘関節症 | 加齢や外傷後に起こる肘関節の軟骨変性。可動域制限、運動時痛、ロッキングなどが出現。 |
肘離断性骨軟骨炎(OCD) | 成長期の野球少年に多い。投球や過度の使用で上腕骨小頭の骨軟骨が壊死・剥離。 |
肘頭骨折 | 転倒や直接外力で発生。三頭筋の牽引力により転位しやすく、手術が必要な場合も多い。 |
上腕骨顆上骨折 | 小児に多い外傷。神経・血管損傷のリスクがあり、整復・固定が必要。 |
Monteggia脱臼骨折 | 尺骨骨幹部骨折+橈骨頭脱臼の複合損傷。小児に多く、整復と固定を要する。 |
肘滑液包炎(肘頭滑液包炎) | 肘頭部の腫脹・圧痛。長時間の圧迫や外傷が原因。感染性の場合は抗菌薬や穿刺が必要。 |
関節リウマチによる肘関節障害 | 滑膜炎により肘関節の腫脹、疼痛、可動域制限。進行すると変形性関節症を伴う。 |
肘内障(小児) | 幼児の肘の亜脱臼。急な手引きで輪状靭帯から橈骨頭が部分的に逸脱。整復で治癒。 |