整形外科の主な手の病気・けが
整形外科の主な手の病気・けが
指の痛みやしびれから骨折まで ― 手外科の幅広い疾患を知る
手は日常生活やお仕事で最も酷使される部位です。ボールが当たっての突き指、ドアに挟んでの外傷、繰り返し動作による腱の炎症、そして手指のしびれまで、さまざまな病気やけがの対象となります。
当院では、手外科疾患の診断と治療を専門的に行っています。症状の原因を正確に把握し、最適な治療法をご提案いたします。
こんな症状はありませんか?
- 指を曲げるときに「ひっかかる」感覚がある(ばね指)
- 手首の付け根が痛い、特に親指を動かすと痛む
- 手指がしびれている、力が入りにくい
- 指の付け根や手のひらにしこりや腫れがある
- 突き指や転倒後から指が腫れて曲がらない
- 手首や指の関節が痛い、朝間が硬い
手外科で扱う主な疾患
整形外科領域で扱う手外科疾患は、大きく以下のように分類できます。外傷性疾患から変性疾患、神経圧迫障害、腫瘍性疾患まで多岐にわたります。
外傷性疾患
手の骨や関節のけがは、放置すると関節の変形や機能障害につながります。早期の正確な診断と治療が重要です。
- 橈骨遠位端骨折 ― 転倒時に手をついて起きやすく、高齢者に多い骨折です
- 舟状骨骨折 ― 手首の痛みが続き、放置すると偽関節になりやすいため早期治療が大切です
- マレット指(槌指)
- ボクサー骨折 ― 第5中手骨の骨折で、パンチ動作などで発生します
- スキーヤー親指 ― 母指MP関節の側副靱帯損傷で、スキーやボール受傷で起きやすい
腱鞘炎・腱障害
繰り返し動作や使い過ぎによって腱と腱鞘に炎症が起こります。適切な治療で症状の改善が期待できます。
- ドケルバン病(狭窄性腱鞘炎) ― 親指の付け根が痛く、手首を動かすと痛みが増します
- ばね指(弾発指) ― 指を曲げるとひっかかり、パチンとはじける感覚があります。MP関節に好発します
- デュピュイトラン拘縮 ― 手掌腱膜が肥厚・拘縮して、指が屈曲位に固定される状態です
絞扼性神経障害
神経が圧迫されることで、手指のしびれや痛み、運動障害が生じます。早期の対処が症状改善のカギです。
- 手根管症候群 ― 正中神経が圧迫され、母指から環指の痛みやしびれが起こります
- 肘部管症候群 ― 尺骨神経障害で、小指や環指のしびれ、鷲手変形が見られます
- 橈骨神経麻痺(下垂手) ― 橈骨神経圧迫による伸展障害で、手首や指が下垂します
関節疾患・変性疾患
加齢に伴う関節の変性や、関節不安定性による痛みが起こります。
- 母指CM関節症(母指基部関節症) ― 中年女性に多く、親指の付け根の関節不安定と疼痛が特徴です
- ヘバーデン結節 ― DIP関節の変形性関節症で、指先の関節に結節が形成されます
- ブシャール結節 ― PIP関節の変形性関節症です
腫瘍・嚢腫
- ガングリオン ― 手関節背側に多く見られるゼリー状の腫瘤です
- グロームス腫瘍 ― 爪の下に多く、激しい圧痛と寒冷痛が特徴です
当院での診断方法
当院では、以下の検査を組み合わせて、手外科疾患の正確な診断を行います。
| 検査方法 | 特徴 |
|---|---|
| X線検査 | 骨折や関節の変形、骨棘などを確認。手外科診断の基本です |
| 超音波検査(エコー) | 腱の損傷、腱鞘炎の炎症、神経圧迫の状態をリアルタイムで観察できます。痛みの原因を「見える化」することで、より正確な診断が可能です |
| MRI検査 | 靱帯損傷、腱断裂、脊髄の圧迫状態など、軟部組織の詳細な状態を評価します |
当院での治療方法
手外科疾患の治療は、症状や疾患の種類に応じて適切な方法を選択します。
保存的治療
- 固定・装具療法 ― 患部を安定させ、治癒を促進します。テーピングやサポーター、ギプスなどを使用します
- リハビリテーション ― 医師の指示のもと、段階的に機能を回復させていきます
- 薬物療法 ― 痛みと炎症を抑える内服薬や外用薬を使用します
- ステロイド注射 ― 腱鞘炎やばね指に対して、局所注射を行うことで症状改善が期待できます
- ハイドロリリース ― 超音波ガイド下で、圧迫された神経周囲に生理食塩水を注入して圧迫を解放する低侵襲治療です
手術療法
保存的治療で改善しない場合や、神経・血管・腱の損傷がある場合は、手術による治療を検討します。当院では専門医による確実で丁寧な手術を行います。
手のお悩みは、まずご相談ください
指の痛み、しびれ、腫れ、違和感など、手に関する症状でお困りでしたら、
お早めにご相談ください。正確な診断と適切な治療で、日常生活や仕事への
復帰をサポートいたします。
よくある質問
突き指をしたときの対処法を教えてください
まず患部を冷やして炎症を抑えることが大切です。その後、病院で診察を受けて、X線検査で骨折がないか確認することをおすすめします。見た目は大したことなくても、関節の損傷や骨折が隠れていることがあります。
ばね指は手術が必要ですか?
多くの場合、固定療法やステロイド注射などの保存的治療で改善します。ただし、症状が強い場合や、保存療法で効果がない場合は手術を検討します。放置すると悪化することがあるため、早めのご相談をおすすめします。
手指のしびれが続いているのですが、原因は何ですか?
手指のしびれの原因は多様です。手根管症候群などの神経圧迫、椎間板ヘルニア、血流障害など、詳しい検査が必要です。超音波検査やMRI検査を行って、原因を特定します。
手首が痛いのですが、どのような診断の可能性がありますか?
手首の痛みの原因は多くあります。ドケルバン病、手根管症候群、手関節捻挫、TFCC損傷、関節炎など、症状や痛みの場所によって異なります。丁寧な診察と画像検査を通じて、原因を特定します。
骨折後の経過が心配です。どのくらいで治りますか?
骨折の種類や位置、年齢によって異なります。一般的には4〜12週間で骨がつきますが、その後リハビリで機能を回復させていきます。定期的な診察とX線検査で経過を確認しながら、治療を進めていきます。
超音波検査(エコー)ではどのようなことがわかるのですか?
超音波検査では、腱の状態、腱鞘の炎症、神経の圧迫、靱帯の損傷などをリアルタイムで観察できます。当院では最新の超音波診断装置を導入しており、より正確で詳細な診断が可能です。
※ この記事は一般的な情報提供を目的としたものであり、個別の診断・治療を行うものではありません。症状がある場合は医師の診察を受けてください。
最終更新日:2026年3月





