• シーバー病

    シーバー病(Sever病)は、**踵骨骨端症(しょうこつこったんしょう)**とも呼ばれ、小児の踵(かかと)の成長痛として知られています。以下に概要をまとめます。 ■ シーバー病(Sever病)の概要 項目 内容 別名 踵骨骨端症(しょうこつこったんしょう) 好発年齢 8〜13歳頃の活発な男児に多い(女子ではやや低年齢) 原因 成長期の踵骨骨端核への繰り返す牽引ストレスや圧迫力(特にアキレス腱の牽引) 誘因 サッカー、バスケットボール、陸上などジャンプや走る動作の多いスポーツ活動 主な症状 – 踵の痛み(特に運動後や朝の一歩目)- 踵を押すと痛がる(圧痛)- つま先立ちや走ると痛みが増す 診断方法 – 臨床所見が中心(圧痛+運動誘発)- レントゲンで骨端線の拡大や不整を確認(ただし所見がないことも) 治療 原則保存療法(成長により自然治癒)1. 安静/スポーツ制限2. アイシング(運動後)3. ヒールカップやインソールの使用4. アキレス腱やふくらはぎのストレッチ5. 鎮痛薬(必要時) 予後 成長とともに自然に軽快することが多い。通常は数週間〜数ヶ月で改善。 復帰の目安 痛みが完全に消え、つま先立ちや走行で痛みがないこと  

  • 整形外科の足の病気・けが

    以下に整形外科領域における主な足外科疾患を分類・簡潔にまとめます。足部は解剖学的・機能的に複雑な構造を持つため、疾患も多岐にわたります。 ■ 主な足外科疾患一覧(整形外科) ◉ 1. 前足部の疾患 疾患名 概要 外反母趾 母趾が外側に曲がり、第1中足骨が内反する変形。疼痛・靴障害の原因に。 ハンマートゥ(槌指) 足趾の関節が屈曲拘縮し、突出して靴ずれや痛みを生じる。 中足骨骨頭部痛(モートン病) 第3-4趾間が多く、神経の圧迫による灼熱感やしびれ。 開張足(扁平前足部) 横アーチの低下で中足骨痛、前足部の痛みの原因。 ◉ 2. 中足部・後足部の疾患 疾患名 概要 有痛性外脛骨 舟状骨内側の副骨が歩行時痛を生じる。思春期女子に多い。 偏平足(後天性成人扁平足) 後脛骨筋機能不全によるアーチ崩壊。進行で痛みと変形。 リスフラン関節脱臼・捻挫 中足部の強靭な靱帯損傷による不安定性と荷重時痛。 ◉ 3. 足関節周囲の疾患 疾患名 概要 足関節捻挫 外側靱帯損傷(前距腓靭帯が最多)による腫脹と痛み。 慢性足関節不安定症 捻挫を繰り返し足関節が不安定に。外科的治療対象も。 足関節インピンジメント症候群 骨棘や軟部組織が挟まり、背屈時痛や可動域制限を生じる。 ◉ 4. アキレス腱・踵部の疾患 疾患名 概要 アキレス腱炎・周囲炎 過使用や加齢変性による痛み・腫れ。保存治療が基本。 アキレス腱断裂 典型的にはジャンプ動作での「バチン」という断裂音。 足底腱膜炎 踵の内側に起こる慢性的な痛み。中年以降に多い。 踵骨棘 足底腱膜の牽引により骨棘形成。足底腱膜炎と合併。 ◉ 5. 小児特有の足疾患 疾患名 概要 セーバー病(踵骨骨端症) 成長期に踵骨骨端部が疼痛。スポーツ活動で悪化。 有痛性外脛骨 副骨に起因する中足部内側の痛み(思春期)。 ◉ 6. その他・特殊疾患 疾患名 概要 足根管症候群 脛骨神経の絞扼性障害。足底部のしびれ・疼痛。 Charcot関節(神経病性関節症) 糖尿病などで感覚が低下し、関節が破壊される。 糖尿病性足病変 感染・潰瘍・壊疽などを含む慢性変化。重症化すると切断に至る。  

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