整形外科の肩の病気・けが
整形外科でよく扱う主な肩の疾患は以下のとおりです。各疾患には簡単な概要も添えています。
🔹 主な肩関節疾患一覧
疾患名 | 概要 |
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肩関節周囲炎(五十肩) | 肩関節の炎症により、痛みと可動域制限を伴う。加齢に伴うことが多く、自然治癒することもあるがリハビリが重要。 |
腱板断裂 | 棘上筋などの腱板が断裂し、挙上困難や夜間痛を伴う。加齢や外傷が原因。MRIで診断し、保存療法または手術適応となる。 |
石灰沈着性腱板炎 | 腱板に石灰が沈着して急性の炎症と激痛を生じる。自然吸収を待つ、注射、穿刺・吸引などが治療法。 |
反復性肩関節脱臼 | 若年者に多く、特にスポーツ外傷後に反復性となる。バンカート損傷やヒルサックス病変を伴う。関節鏡手術の適応も。 |
肩関節拘縮 | 手術や外傷後、長期固定などにより関節が硬くなり、可動域制限が生じる。リハビリでの可動域改善が目標。 |
肩鎖関節脱臼 | 肩への直接外傷(転倒など)で鎖骨が上方へずれる。重症度により保存療法または手術を選択。 |
上腕二頭筋長頭腱炎・断裂 | 肩前部の痛み。繰り返しの使用や腱板病変に合併。断裂により力こぶの変形(ポパイサイン)を呈することも。 |
変形性肩関節症 | 関節軟骨の摩耗により痛みと可動域制限。進行すれば人工肩関節置換術が適応されることも。 |
胸郭出口症候群 | 肩から手にかけてのしびれやだるさを訴える。神経や血管の圧迫による症状。運動療法中心の治療。 |