院長ブログ Vol.12/前後裁断 —今日の体を、今日いたわる/過ぎた痛みも、まだ来ぬ不安も、いったん脇に置いて
KISHIYA ORTHOPEDIC CLINIC BLOG — Vol.12
前後裁断 ——
今日の体を、今日いたわる
息子と海へ。竿先を見つめて気づいた、今この一瞬のこと
こんにちは。岸谷です。私の休日の楽しみは釣りで、先日は息子と浅虫海づり公園へ出かけてきました。竿を手に海に向かうと、昨日の疲れも明日の予定も、頭からすっと消えていくのを感じます。


「今」に立つということ
禅に「前後裁断(ぜんごさいだん)」という言葉があります。過ぎたことと、これから来ることをいったん断ち切って、今この一瞬に立つ、という意味です。竿先のわずかな動きを待つ時間は、まさにそれ。心から「今」に没頭できるひとときでした。
外来でも、同じことを感じます。痛みそのものより、「昨日はもっと痛かった」「この先ずっと治らないのでは」という過去の記憶と未来への不安に挟まれて、今日という一日まで重たくなっている方が少なくありません。過ぎたことと、まだ来ぬことをいったん脇に置き、今日できる小さなことにそっと手を戻す ── 前後裁断は、患者さんの毎日にも役立つ心の持ち方だと思うのです。
古い言葉に教わること
一時間、幸せになりたいなら昼寝をしなさい。
一日なら釣りに行きなさい。
一年なら財産を継ぎなさい。
一生涯、幸せでいたいなら、他人に尽くしなさい。
── 中国に伝わる古い言葉
中国に伝わる古い言葉が、いつも胸に残ります。今日という一瞬を大切にしながら、その積み重ねの先で誰かの役に立てたら ── そう思わせてくれる言葉です。
一人で抱えるには重いと感じる痛みや不安があれば、いつでもご相談ください。今日の体を、今日いっしょにいたわっていきましょう。
岸谷整形外科クリニック
院長 岸谷正樹
次回更新:8月10日(月)





