院長ブログ Vol.07|子どものスポーツ障害 親が知っておきたいこと
新学期が始まり、お子さんがスポーツに打ち込む姿を見るのはうれしいものですよね。
しかし、成長期の子どもの体は大人とは大きく異なります。
「ちょっと痛いけど、練習を休みたくない」——
そんなお子さんの言葉の裏に、見逃してはいけないサインが隠れていることがあります。

成長期のからだは「工事中」
子どもの骨には「骨端線(こったんせん)」という、骨が伸びるための成長軟骨があります。
この部分は大人の骨に比べて力学的に弱く、繰り返しの負荷で傷みやすいのが特徴です。
つまり、大人なら筋肉痛で済むような負荷でも、成長期の子どもでは骨や軟骨の障害につながることがあるのです。
よくあるスポーツ障害と見分けるポイント
代表的なものをいくつかご紹介します。
◎ オスグッド病(膝)→詳しくはこちら
膝のお皿の下が腫れて痛む。10〜14歳のサッカー・バスケに多い。
◎ リトルリーグエルボー(肘)→詳しくはこちら
投球時に肘の内側が痛む。小学校高学年の野球選手に多い。
◎ シーバー病(かかと)→詳しくはこちら
かかとを痛がる。8〜12歳のランニングやジャンプの多い競技に多い。
◎ 腰椎分離症(腰)→詳しくはこちら
腰を反らすと痛む。中学生の体操・野球・バレーに多い。放置すると治りにくくなることも。
親として気づいてあげてほしい「4つのサイン」
子どもは痛みを我慢したり、うまく伝えられないことがあります。
以下のようなサインが見られたら、早めにご相談ください。
① 練習後に毎回同じ場所を痛がる
② 走り方やフォームがいつもと違う(かばう動きがある)
③ 朝起きたときに体がこわばっている、痛みが残っている
④ 「練習に行きたくない」と言い始めた(痛みが原因のことも)
「休む=後退」ではありません
スポーツ障害の多くは、早い段階で適切に対処すれば改善が期待できます。
大切なのは「痛みを無視して続けない」こと。
成長期に無理を重ねると、大人になってからも影響が残ってしまう場合があります。
適切な休息と段階的な復帰が、長くスポーツを楽しむための一番の近道です。
こんなときは受診の目安です
・同じ場所の痛みが2週間以上続いている
・痛みで練習を最後まで続けられない
・腫れや熱感がある
・安静にしていても痛みがある
レントゲンやエコー検査で骨端線の状態を確認し、お子さんの成長段階に合わせた対応をご提案いたします。
「このくらいで受診していいのかな?」と迷われたら、どうぞ遠慮なくいらしてください。
早めの相談が、お子さんのスポーツライフを守る第一歩です。
岸谷整形外科クリニック
院長 岸谷正樹
次回更新:2026年5月24日





