整形外科のおもな病気 総論

整形外科の足の病気・けが

以下に整形外科領域における主な足外科疾患を分類・簡潔にまとめます。足部は解剖学的・機能的に複雑な構造を持つため、疾患も多岐にわたります。


■ 主な足外科疾患一覧(整形外科)

◉ 1. 前足部の疾患

疾患名概要
外反母趾母趾が外側に曲がり、第1中足骨が内反する変形。疼痛・靴障害の原因に。
ハンマートゥ(槌指)足趾の関節が屈曲拘縮し、突出して靴ずれや痛みを生じる。
中足骨骨頭部痛(モートン病)第3-4趾間が多く、神経の圧迫による灼熱感やしびれ。
開張足(扁平前足部)横アーチの低下で中足骨痛、前足部の痛みの原因。

◉ 2. 中足部・後足部の疾患

疾患名概要
有痛性外脛骨舟状骨内側の副骨が歩行時痛を生じる。思春期女子に多い。
偏平足(後天性成人扁平足)後脛骨筋機能不全によるアーチ崩壊。進行で痛みと変形。
リスフラン関節脱臼・捻挫中足部の強靭な靱帯損傷による不安定性と荷重時痛。

◉ 3. 足関節周囲の疾患

疾患名概要
足関節捻挫外側靱帯損傷(前距腓靭帯が最多)による腫脹と痛み。
慢性足関節不安定症捻挫を繰り返し足関節が不安定に。外科的治療対象も。
足関節インピンジメント症候群骨棘や軟部組織が挟まり、背屈時痛や可動域制限を生じる。

◉ 4. アキレス腱・踵部の疾患

疾患名概要
アキレス腱炎・周囲炎過使用や加齢変性による痛み・腫れ。保存治療が基本。
アキレス腱断裂典型的にはジャンプ動作での「バチン」という断裂音。
足底腱膜炎踵の内側に起こる慢性的な痛み。中年以降に多い。
踵骨棘足底腱膜の牽引により骨棘形成。足底腱膜炎と合併。

◉ 5. 小児特有の足疾患

疾患名概要
セーバー病(踵骨骨端症)成長期に踵骨骨端部が疼痛。スポーツ活動で悪化。
有痛性外脛骨副骨に起因する中足部内側の痛み(思春期)。

◉ 6. その他・特殊疾患

疾患名概要
足根管症候群脛骨神経の絞扼性障害。足底部のしびれ・疼痛。
Charcot関節(神経病性関節症)糖尿病などで感覚が低下し、関節が破壊される。
糖尿病性足病変感染・潰瘍・壊疽などを含む慢性変化。重症化すると切断に至る。

 

岸谷整形外科クリニック

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